おめでとうスティーラーズ
第40回スーパーボウル
シアトル・シーホークス対ピッツバーグ・スティーラーズ
立ち上がりのスティーラーズはいつもと違った。ピッツバーグファンの多いデトロイトはホーム同然なのに、最初のシリーズで2度もフォールススタートを犯した。プレーオフではアウエーのクラウドノイズの中でもほとんど犯さなかったのに・・・そして3シリーズ続けてスリーアンドアウトに抑えられた。第4シリーズに初めてファーストダウンを奪うが、ロスリスバーガーのパスが悪くインターセプトを喫してしまう。一方シーホークスは、攻め込みながらも反則などで自滅、3点しか奪えなかったのが痛かった。
やっと第2クォーター後半、ドライブを開始する。苦し紛れのショベルパスがWRウォードに通り12ヤードゲイン。そのあと初めてきれいなパスをWRウイルソンに通し、シアトル陣22ヤードに攻め込んだ。次のプレー、タッチダウンパスが通ったと思われたが、ウォードがまさかの落球。その後、反則、サックで後退し、サードダウン28ヤードと苦しくなる。このプレイも崩れた。ロスリスバーガーは左に逃げ、レシーバーを探す。山なりのパス、ウォードが敵と競り合いながら見事にキャッチ、37ヤードゲインし、さっきの失敗を挽回した。ウォードは足も速くなく、背も高くないが、人には強い。
残り3ヤード、RBベティスが2回突っ込むが止められた。サードダウン残り1ヤード、勝負のプレーは何か・・・私は、クォーターバックドローを予想した。スティーラーズが用意したプレーは、プレーアクションではなく、ベティスをリードブロッカーにして、まるでランニングバックのようにロスリスバーガーを突っ込ませるものだった。シーホークスも対応して必死に止める。微妙だったがぎりぎりタッチダウンとなった。(7-3)
シーホークスとって痛かったのは、後半開始早々のプレー。反対側のガード、フェネカをプルアウトさせて外にブロック、内側に走路を空け、RBパーカーを走らせた。このプレーは見事にはまり、一線、二線を越えると誰もいなかった。やすやすと走りきり75ヤードのタッチダウンラン。スーパーボール記録になった。(14-3)
そして、第3クォーター残り7分52秒、シーホークス陣残り6ヤードまで攻め込む。ここでフィールドゴールでも得点をあげれば勝負はほぼ決まる。ウイルソンへ右コーナーパターンのパス。奥に投げ込めば楽々タッチダウンだった。ところがロスリスバーガーの手元が狂った(と私は思っている)。パスは短くなり、CBハーンドンがインターセプト。76ヤードリターンした。これもスーパーボール記録らしい。直後のシリーズで、ハッセルベックがTEスティーブンスにタッチダウンパスを通した。このスティーブンス、試合前にビッグマウスで物議をかもしてきた割には、落球ミスが多かった。タッチダウンもワイドオープンなのにこわごわキャッチしていた。(14-10)
これで試合がわからなくなった。が、シアトルにミスが出る。第4クォーター残り10分54秒、ピッツバーグ陣27ヤードまで攻め込みながら、ハッセルベックが誰もいないところに投げてしまい、インターセプトを喫する。これでまた流れが変わった。
スティーラーズはオーソドックスに攻めながら、必ず練りに練ったスペシャルプレーを用意している。第4クォーター残り9分4秒、シーホークス陣43ヤード、ロスリスバーガーがパーカーにピッチ、パーカーがWRランドレルにハンドオフ、リバースプレーだ。もちろん伏線はちゃんと張ってある。前半、逆サイドで、ボールキャリアーはウォードだったが、リバースで大きくゲインしている。ディフェンスバックがひっかかった。大学時代クォーターバックだったランドレルは、フリーになったウォードにどんぴしゃのタッチダウンパスを通した。ランドレルがパスを投げるプレー、何度か成功しているので、シーホークスも警戒していたはずだが、見事に成功した。(21-10)
最後に、守備のスペシャルプレー。第4クォーター残り6分36秒、この試合初めてコーナーバックブリッツをしかけ、クォーターバックサック。パントに追い込み、試合を決めた。シーホークスは左サイドへのパスプレー、その反対サイドからのブリッツだった。プレーコールが見事に当たった。
シーホークスの反則、ミスにも助けられたが、スティーラーズの見事な勝利だった。14年目で2度目のスーパーボール出場、そして10年前の借りを返したビル・カウワーヘッドコーチ、カウワーを信頼し続けたルーニーオーナー、ほんとうにうれしそうだった。
デトロイト出身のベティス(愛称バス)は、バスの終着駅はここデトロイトだと思うと引退をはっきり表明した。「バスをデトロイトへ連れて行こう」を合い言葉に頑張ってきたスティーラーズ。7勝5敗と瀬戸際まで追い込まれたが、その後8連勝して第6シード(最下位シード)ながらスーパーボールを制覇した。
ビンスロンバルディトロフィーを受け取るカウワー、スーパーボールMVPのウォードも家族と共に表彰を受けていた。他の選手たちも試合後は家族と悦びを分かち合っていた。ちなみにポラマルの奥さんはポラマルと同じ髪型だった。
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