ちょっと古くて、4月29日の話だが、ブッシュ大統領も出席したホワイトハウス記者クラブの晩餐会で、スティーブン・コルベアというコメディアンが、ブッシュ政権と記者たちを痛烈に皮肉った。
C-Spanのライブ映像はここで見られる。字幕がつけばもっと面白いんだけど・・・
Colbert Roasts President Bush - 2006 White House Correspondents Dinner
ここからは、町山智浩さんの「コラムの花道」の受け売りです。
Stephen Colbertという人は、コメディセントラルというお笑い専門チャンネルで、コルベアレポートというFOXニュース(ブッシュ寄りで知られる)のパロディ番組をやっている。ギャグなのだけど徹底的なブッシュサポーターを演じている。何を勘違いしたのかこれを本気にした人がホワイトハウスにいたらしい。こともあろうに、ブッシュの二人横でスピーチさせてしまった。
「ブッシュさんは、できるだけ国民をコントロールしない政府がいい、っておっしゃってますね。イラクは大成功ですね。だってイラク政府は国民を全くコントロールできていないんですから。」などなど
メディアに対してはもっと痛烈だった。「ホワイトハウス記者クラブのみなさんはいい子ちゃんでしたね。あなたたちの仕事は、政府の言ったことをそのまま社に送るだけで、あとは家に帰って、奥さんと○○○するだけですね。」
「退職後は、本を書くのでしょうね。権力に抵抗した反骨のジャーナリストだったと。とんでもないフィクションですね」
極めつけは最後のビデオ。最近、FOXニュース(ブッシュ寄り)のキャスターだったスノー氏が報道官に就任したばかりだ。ビデオの中でコルベアが報道官に扮している。そこに老婆が登場する。この老婆、ヘレン・トーマスという有名な記者で、ケネディ時代からホワイトハウスの記者をしていたが、執拗な質問をブッシュに嫌われて、今年3月に辞めさせられた。
この老婆が質問する。イラクでたくさんの人が死んだ。イラクは、テロとも関係なかったし、大量破壊兵器もなかったのに、どうしてイラクに攻め込んだのですか? コルベアは逃げ回る。老婆は追いかける。どうして、どうして?
ビデオが終わると、ヘレン・トーマスを紹介し拍手させた。スピーチ終了後、ブッシュは握手に応じたが顔は引きつっていた。
さらに騒ぎが大きくなったのは、主要メディアがコルベアのスピーチを取り上げず完全に無視したからだ。ブッシュのそっくりさんのことは取り上げたのに。ネットが普及する前なら、コルベアのスピーチは黙殺されてしまっただろう。しかし、政府関係の行事をすべて放映しているC-Spanを見た人が、YouTubeという動画サイトにアップロードしたところ、アクセスが殺到した。こんな「面白い」スピーチを何故報道しないのだと、ネット上で大騒ぎになっている。
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